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2013年10月23日 IP情報

個人のネットオークション出品でも逮捕?

弁理士 田口 健児

京都府警生活経済課と舞鶴署は、偽ブランド品を販売目的で所持したとして、10月22日、

商標法違反(販売譲渡目的所持)の疑いで(商標法第37条第1項第5号)、

大阪府堺市南区御池台の派遣社員、A容疑者(38)を現行犯逮捕しました。

逮捕容疑は22日午前7時15分ごろ、自宅でシャネルの商標に類似した携帯電話ケースなど4点を

販売目的で所持したとのことです。

 

府警によりますとA容疑者は、偽のブランド品をインターネットオークションで販売していました。

同署員のサイバーパトロールで犯行が発覚し、22日家宅捜索を行ったところ、

梱包済みの商品を所持していたため、現行犯逮捕されました。

府警によりますと、「悪いことだと知っていたが、まさか逮捕されるとは思わなかった」と話しているそうです。

 

商標権侵害とは、簡単に言うと、権限なき第三者が他人の登録商標等を指定商品等に使用することを言います。

この「使用」は、「業として」使用することが要件となるため、個人の譲渡は、原則として商標権侵害にあたりません。

しかし、本件では所持点数が4点であったため、継続して譲渡する意思があるとして「業として」の使用

と判断されたものと思われます。

 

また、オークションという譲渡形態は、原則として1点での取引のため「業として」にあたらないようにも思われますが、

複数点を所持していたため、「業として」にあたるものとなったようです。

 

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